管理人の思いつくまま、気の向くまま、長野県内の町や村の話題を取り上げています。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
長野市松代町で保存整備事業が進められている旧金箱家住宅(地図)の工事見学会が8日開催されました。見学会は、午前2回、午後2回の計4回行われ、市教育委員会文化財課の職員の案内で明治時代の商家の暮らしぶり伝える建造物を見学しました。
案内によれば、金箱家は津和村(現在の長野市信州新町山穂刈にあった栗屋村)の出身で、初代勘蔵は「栗屋勘蔵」と名乗り、江戸時代後期の文久3年(1863)にはこの地で質屋を営んでいたと伝えられているそうです。財をなした勘蔵は明治25年(1893)に亡くなり、跡を継いだ養子の2代目勘蔵は、質屋のほか小物商や不動産業にも事業を拡大。松代町町会議員や郡会議員などを務め、松代町の発展に尽力しました。
金箱家住宅は、増改築を経て、主屋・店舗・表門(薬医門)・学問所・質蔵(北之蔵・質蔵)などの建造物や、近くのつつみ池(つつみ公園)を水源とする泉水路と池からなる庭園を整備。松代における明治時代の商家の暮らしぶりを伝える貴重な資料として、平成24年(2012)に長野市の有形文化財に指定されました。
保存整備事業は、平成23年(2011)から実施設計(保存修理復元実施設計・改修工事実施設計・庭園整備実施設計等)が始まり、平成24年(2012)から1期工事(主屋棟・店舗棟・台所棟・北之蔵棟)、平成25年(2013)から2期工事(表門棟・質蔵棟・学問所棟・庭園工事)が行われ、平成27年(2015)4月、松代町南東部における地域交流拠点としてオープンが予定されています。
(写真:保存整備事業が続く寺町商家 旧金箱家住宅=8日午後撮影、640×480拡大可能)
<管理人ひとこと>
今回の工事見学会では、始めに現在工事が行われている「質蔵」(明治28年に築造)及び「離れ」「表門」を見学。続いて、工事が完了した「主屋」と重厚な造りが印象的だった「北之蔵」をめぐりました。
「質蔵」では、ヘルメットを着用して、足場を上がり、屋根瓦などを確認。「栗屋勘蔵」と刻まれた鬼瓦や、金箱家の家紋である「桔梗」が描かれた瓦を間近で見ることができました。瓦は当時からのものをできるだけ利用しているそうですが、現在のような整った瓦ではなかったことから、南側については当時のものを、北側については復元したものを葺いてあるとのことでした。漆喰の壁についても、現在、松代におひとりだけ技術のある職人さんがいるだけで、今回はその職人さんの指導により復元することができたということです。案内を務めた係員さんも、今後はそうした技術を受け継ぐ職人さんを育っていく必要もあるのでは…と話されていました。
「主屋」は思ったより質素でしたが、奥座敷の床の間(本床)には砂壁となっており、典型的な東日本における造りであったようです。釘隠しは、鶴をあしらったもので、見るからに重みのある立派なものでした。現存するものがひとつしかなく、それを基にして再現したそうですが、費用的にもかなり高く、使われているのは表側のみ。裏側は予算の関係で取り付けしなかったということです。
「北之蔵」は、質屋の蔵だけあって、それはそれは重厚な造りでした。しかし、初代勘蔵の頃には、たびたび泥棒が入ったそうで、その対策として内側の壁には鉄を帯状にしたものが縦(木壁と交差する)に取り付けられていました。因みに、最初に見学した「質蔵」を解体した際に、壁には土壁の芯材として竹が組んであり(小舞)、更にその竹の中には金属が流しこまれていたそうです。昔も今も、まして質屋という最も狙われやすい商売を生業としていたことを考えれば、泥棒対策には余念がなかった…のかもしれません。
最後に「店舗」についてですが、雨戸が上から下へ、順に板を下す仕組みになっていました。我が家にも以前は雨戸があり、普段は横にある戸袋に収納していましたが、ここでは上に戸袋があり、雨戸が収納されていました。こうした例は珍しいものではなく、松代町内でも幾つか残されているということです。
見学時間は概ね1時間程度。まだ工事中であり、「質蔵」や「表門」の覆いが取れ、庭園が整備されれば、様子も随分変わるかもしれません。平成27年春にオープンとのことですので、完成まで楽しみにしていたいと思います。
<参考HP>
・ 長野市文化財データベース
http://bunkazai-nagano.jp/
寺町商家 旧金箱家住宅 工事見学会 (11月8日) |
|
質蔵の瓦 | 表門の屋根 |
主屋 | 主屋・奥座敷 |
主屋の釘隠し | 三階建てだった主屋 |
北之蔵 | 北之蔵の内部 |
工事見学会のお知らせ | 寺町商家「かわらばん」 |
工事見学会案内図 |
ランキングに参加しました。
Click >>> にほんブログ村 長野情報
Click >>> 人気ブログランキングへ
管理人ホームページ Click >>> 日本列島夢紀行 信州からあなたへ
PR
長野市松代町の象山神社境内を紅色に彩るイロハカエデ。
(写真:象山神社境内を紅色に彩るイロハカエデ=8日午後撮影、640×480拡大可能)
ランキングに参加しました。
Click >>> にほんブログ村 長野情報
Click >>> 人気ブログランキングへ
管理人ホームページ Click >>> 日本列島夢紀行 信州からあなたへ
長野市松代町の祝神社境内で、恒例の「えびす祭り」が9日まで開催されています。
初日の8日は、特賞だと「現金つかみ取り」ができる福引抽選会(松代商店会連合会加盟店での買い物100円につき1枚の抽選補助券、20枚にて1回抽選)が行われたほか、ビンゴゲームや大道芸など、子供からお年寄りまで楽しめる盛りだくさんの催しに、会場は大勢の家族連れで賑わいました。
9日は、神社境内の恵比寿社前で引き続き福引抽選会が行われるほか、紙芝居の上演や魔法使いショーなどの催しが予定されています。
「えびす祭り」について詳しくは「信州松代観光情報」のサイトをご覧ください。
(写真:「松代町えびす祭り」から大道芸の公演=8日午後撮影、640×480拡大可能)
<管理人ひとこと>
大道芸では「南京玉すだれ」「バナナのたたき売り」、そして「がまの油売り」の演技を披露。なかでも「油売り」のおじさんの笑顔は、管理人的に今日のイチ押し。
<参考HP>
・ 信州松代観光情報
http://www.matsushiro-year.jp/
ランキングに参加しました。
Click >>> にほんブログ村 長野情報
Click >>> 人気ブログランキングへ
管理人ホームページ Click >>> 日本列島夢紀行 信州からあなたへ
長野市松代町大室にある長野県農業大学校松代キャンパス(地図)で8日、恒例の農大祭が開催され、大勢の家族連れで賑わいました。
(写真:校内花卉販売コーナーの様子・写真のシクラメンは1鉢700円=8日午前撮影、640×480拡大可能)
<参考HP>
・ 長野県農業大学校
http://www.pref.nagano.lg.jp/nogyodai/
ランキングに参加しました。
Click >>> にほんブログ村 長野情報
Click >>> 人気ブログランキングへ
管理人ホームページ Click >>> 日本列島夢紀行 信州からあなたへ
長野市内で観測された「後(のち)の十三夜」。
前回観測されたのは江戸時代後期の1843年。
次回は95年後の2109年とのこと。
(写真:「後の十三夜」=5日午後8時17分撮影、640×480拡大可能)
ランキングに参加しました。
Click >>> にほんブログ村 長野情報
Click >>> 人気ブログランキングへ
管理人ホームページ Click >>> 日本列島夢紀行 信州からあなたへ
カレンダー
01 | 2025/02 | 03 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
ブログ内検索
リンク
プロフィール
HN:
管理人ひろさく
性別:
男性
趣味:
里山めぐり
自己紹介:
長野県長野市在住。
最新記事
(12/04)
(01/02)
(01/02)
(12/06)
(11/26)
カテゴリー
最新コメント
[11/23 たっきー]
[11/22 管理人ひろさく]
[11/22 管理人ひろさく]
[11/21 ロクエフ]
[11/21 たっきー]
カウンター
アクセス解析
忍者アナライズ