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080323_長野県の遺跡発掘2008
千曲市の長野県立歴史館で、15日から長野県埋蔵文化財センターによる速報展「長野県の遺跡発掘2008」が始まりました。この速報展は、長野県埋蔵文化財センターが今年度(平成19年度)発掘調査を行った県内各地の遺跡の成果を発表するもので、中部横断自動車道工事に伴い発掘調査が行われている佐久市長土呂の西近津(にしちかつ)遺跡群や、国道20号線坂室バイパス工事に伴い調査が行われている茅野市宮川の御社宮司(みしゃぐうじ)遺跡で出土した遺物などが展示されています。
そのなかでもこの企画展の目玉といえば、やはり中野市柳沢遺跡で発掘された大小7本の銅戈(どうか)と1つの銅鐸(どうたく)かもしれません。マスコミを通じてすでに報道されていますから、おそらくご存知の方も多いことと思いますが、千曲川と夜間瀬川が合流する低湿地にあるこの遺跡での発掘調査において、二つの大きな発見があったのです。
ひとつは、銅戈と銅鐸が並んで発掘されたことで、全国的にも兵庫県桜ヶ丘遺跡のほか数例しかないこと(長野県埋蔵文化財センターニュース「みすずかる」から)。もうひとつは、7本の銅戈のうちの1本が北部九州を中心に分布する「九州型」、6本が近畿地方に分布する「大阪湾型」であり、「九州型」と「大阪湾型」が同じ土坑から出土(全国初)したことでした。
この発見は、「日本における銅戈・銅鐸の分布図を塗り替えるだけでなく、弥生時代に始まったとされるクニの成立に関わる日本歴史上の大発見」(長野県埋蔵文化財センターニュース「みすずかる」から)であり、近畿地方にも分布していない「九州型」の銅戈が、なぜ、近畿を跳び越して北信州に存在するのか、疑問は深まるばかりとか。
県立歴史館では、発掘された7本の銅戈と1つの銅鐸の実物が、真空パックのような状態で展示されています。今後、保存処理のため、しばらく公開は行われないとのことですから、この機会にぜひ謎を秘めた2000年前の貴重な遺物をご覧になってはいかがでしょうか。
(写真は銅戈・銅鐸が発掘された中野市柳沢遺跡)

長野県の遺跡発掘2008
長野県立歴史館
[ 期日 ] 平成20年3月15日(土)~5月11日(日)
 ※ 調査報告会
   [ 期日 ] 平成20年4月12日(土)
   [ 時間 ] 13:00~
   [ 内容 ]
    ・ 佐久市西近津遺跡群
    ・ 中野市宮沖遺跡
    ・ 坂城町上五明条理水田址
    ・ 中野市柳沢遺跡

長野県伊那文化会館
[ 期日 ] 平成20年7月10日(木)~8月3日(日)
[ 主催 ] 
 ・ 長野県埋蔵文化財センター
 ・ 長野県教育委員会
 ・ 長野県立歴史館
 ・ 長野県伊那文化会館

080323_1240_柳沢遺跡(中野市)

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