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下伊那郡下條村陽皐(ひさわ・地図)にある国指定重要文化財の式内社 大山田神社。
境内にある大杉は村天然記念物。 (写真=23日撮影)
<参考HP>
・ 下條村ホームページ
http://www.vill-shimojo.jp/
<参考資料> 式内社 大山田神社
御祭神 大巳貴命(大国主命)
相殿 応神天皇
相殿 鎮西八郎為朝
社地 下條村陽皐四五八八番地
社殿 拝殿奥の覆屋に三社殿が祀られている
八幡宮社殿(室町時代) 重要文化財指定
大山田神社社殿(江戸時代中期) 一間社流造
八郎明神社殿(室町時代) 重要文化財指定
中略
古代この辺り一帯は「菅野荒野」と呼ばれ、万葉集に歌われ、菅野朝臣真道縁りの地とされる。神社の創立年代は詳かではないが、平安時代醍醐天皇による延喜式神名帳に載る信濃国四十八座伊那郡二座の一座で、千年以上の歴史を持つ神社である。
室町時代に至り、領主下条氏はここに正八幡宮と諏訪明神宮を祀り一族の氏神とした。これにより近郷の総鎮守として人々の崇拝厚く、特に下条氏七代目伊豆守家氏は京都より宮大工吉村氏一族を招き社殿の造営を為さしめ、現在当神社の他、古城八幡宮に二社殿が残り、何れも重要文化財指定を受けている。これは、下条氏の文化水準、及び力を示すものであり、神社の名声を広め重文を持つ式内社として貴重な存在となった。
江戸時代は人々の産土神として祭られ、八幡宮へ幕府より朱印地拾石を与えられていた。寛永年間風倒木のため、八郎明神社殿が損傷を受けるなど荒廃の時期もあったが、貞享、延享、宝暦年代に神主等によって修復され、下条氏以来潜めていた式内社大山田神社の社名復活を行い、人々の信仰を富に集め、明治七年郷社に列した。
社叢、境内は数百年の老杉を初め杉桧の大木が繁り、この元に繁栄する植物は約二百六十種類で、然も南限北限の植物が混在する貴重な場所とされ、特に「青木」の群生は珍しい。 (境内に設置されている案内板から)
<参考資料> 大山田神社、八幡宮、八郎明神御祭祭礼之図
画面上部に神社の拝殿と覆屋、前面に四人の禰宜を先頭に槍、弓持ち、神主、御輿、笛太鼓、鐘を鳴らす人々、赤色と白色の幣束、ヘエボイお獅子に供揃いの行列、その左側では、舞台の前に大勢の人々が「芝居」を見学している。右側では幕を張り、人々が的に向けて弓を射ている。
図の行列は、大山田神社の神事芸能と伝わる「ギョウド」を描いている。ギョウドは7世紀ころ中国から日本に伝えられた「技楽」の「行道」を表す古い言葉で、その芸能の形態を伝える資料。歌舞伎は江戸時代この地方で、既に常設の舞台を設け、娯楽芸能が盛んに行われた資料。弓を射ているのは宇佐、石清水、鎌倉など八幡宮の伝統行事「奉射祭」(ぶしゃまつり、流鏑馬)を八幡宮に奉納している場面。こうした神事芸能と娯楽芸能を同時に描いたものは希少、特に村の芸能文化の資料として貴重。
平成13年8月21日 村有形文化財指定
年代 江戸時代 天保年代(伝承)
作者 絵師「斎木」
(以上案内から)
<参考資料> 大山田神社の「甲子祭図」
甲子祭りは、元来仏説の大黒天祭り、後に大黒天と大国主神が習合し、農村では農神とし祀った。また大黒天は、子の方角の神として祀り、十干第一番の「甲」と十二支の「子」に当たる年、またその日に、「甲子待」と言って人々が集まり、大黒天の食膳に大豆、黒豆、二股大根を供え、子の刻まで夜を明かし大黒天を祀る。大豆や大根を供することから大黒天は「農神」の意図がうかがえる「大黒天信仰」。
絵馬は画面中央上部に大黒天を祀り、その左右い祭神と大黒天の賛を記し、その下では、集まった人々が酒を酌み交わし、思い思いの語らいの中で祭りの夜を過ごしている様子が絵師豊斎によってリアルに表現されている。末尾に「干時元治元年弥生甲子日」と祭日を記す。この年、元治元年甲子年には村内9地区で「甲子」の碑を建立している。これは村内に置ける「大黒天信仰」の現れを示すもので、絵馬はその集大成ともいえる。絵馬に記される人々の名前から、祭りが広域に浸透していた様子を伝える民俗資料として貴重。
平成13年8月21日村文化財指定
年代 慶應2寅年弥生23日
作者 古田豊斎(鷹麿)
(以上案内から)
<参考資料> 大山田神社のギョウド・獅子舞
獅子舞は、今からおよそ350年ほどぬかしから伝えられるもので、「ギョウド」と呼ばれる神事と一緒に行なわれてきたものです。「ギョウド」はお獅子を先頭に神社の境内を清めて歩く神事で、獅子舞と同じ頃始められたものと思われます。獅子舞の特徴は「ヘエボイ」と呼ばれる奇妙な面をつけた男とのかけあいにあります。神社の拝殿で行われる獅子舞は、須佐男命(すさのおのみこと)がヤマタノオロチを退治した場面を祭神に奉納するものといわれ、県下では珍しい舞です。春4月、秋10月に行われます。村無形民俗文化財 (案内から)
「大山田神社、八幡宮、八郎明神御祭祭礼之図」と「甲子祭図」(一部) |
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