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中尾歌舞伎は、伊那市長谷中尾(地図)に伝わる地芝居。
江戸時代に旅芸人によって伝えられ、代々受け継がれてきましたが、太平洋戦争により中断。昭和61年に中尾歌舞伎保存会を結成し復活させました。
平成10年に長谷村無形文化財(現在は伊那市無形民俗文化財)に指定されました。
(写真:伊那市長谷にある伝統文化等保存伝習施設・中尾座=10月12日撮影、640×480拡大可能)
<参考HP>
・ 中尾歌舞伎保存会
http://www.dia.janis.or.jp/~kabuki/
<参考資料> 伊那市指定無形民俗文化財 中尾歌舞伎
中尾歌舞伎の期限は江戸時代の明和四年(一七六七)頃、この地に旅芸人が来て、上中尾の山の神様を祀ってあった神社の前宮で演じたのが始まりとされている。
その頃は山仕事が中心で、住民は山の神を信仰し無病息災を祈った。娯楽も少ない時代であり、山の神祭りは唯一の楽しみの場であった。そして、この祭りに合わせるように歌舞伎が演じられ、いつの間にかこの地の芸能として定着し受け継がれるようになった。
中尾歌舞伎は天保から大正まで盛んに演じられた。慶應元乙丑年(一八六五)と銘のある古い引幕が現存しており、浄瑠璃が親から子へ、子から孫へと謳い継がれ中尾の山里に脈々と息づいてきたが、太平洋戦争と共に演じられなくなってしまった。
昭和六十一年、地域の若者たちが「先人の残してくれた伝統芸能を復活させよう」と立ち上がり、戦前に歌舞伎を演じた経験を持つ古老の指導を仰ぎ、苦労のすえ復活上演を成功させた。以後、中尾歌舞伎保存会を設立し、毎年四月と十一月に定期公演を行っている。
平成九年に伝統文化等保存伝習施設『中尾座』が完成、歌舞伎の大御所十二代市川團十郎丈を迎え柿葺落(こけらおとし)が盛大に行われた。
(中尾座に設置されている案内板から)
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