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000813_0000_虫倉山山頂(旧上水内郡中条村・現長野市)

11月22日午後10時8分に北安曇郡白馬村で発生した神城断層地震については、その後も各地で被害状況が報告されていますが、10日、長野市中条と鬼無里との境にある信州百名山として人気のある虫倉山(地図)でも、山頂部分が崩落するなどの被害があることがわかりました。 
写真は、管理人が平成12年8月に登った際に撮影したものです。写真にある標柱(虫倉山 1378m)は別の場所に移動され新たに石柱が建てられていましたが、今回の地震により、その石柱と近くにあった三角点を含む、双眼鏡の東側(写真では左側)部分の大半が崩落したということです。
現在、虫倉山への登山は当面の間禁止されていますのでご注意ください。
(写真:虫倉山山頂=平成12年8月13日撮影、640×480拡大可能)
 
<参考HP>
・ 長野市ホームページ
  虫倉山の被害状況( PDF
・ ヒロちゃんのブログ
  長野県北部地震に伴う虫倉山崩落調査
  http://ameblo.jp/yamajin-28/entry-11958334252.html





信州百名山 虫倉山登山
不動滝コース
(平成12年8月13日)
000813_0001_虫倉山登山道入口(旧上水内郡中条村・現長野市) 000813_0002_虫倉山不動滝(旧上水内郡中条村・現長野市)
登山道入口 不動滝
000813_0003_虫倉山登山道 金倉坂(旧上水内郡中条村・現長野市) 000813_0004_虫倉山登山道(旧上水内郡中条村・現長野市)
金倉坂 分岐
000813_0005_虫倉山登山道(旧上水内郡中条村・現長野市) 000813_0006_虫倉山登山道 山頂直下(旧上水内郡中条村・現長野市)
登山道 山頂直下
000813_0007_虫倉山山頂(旧上水内郡中条村・現長野市) 000813_0008_虫倉山 山頂にある三角点(旧上水内郡中条村・現長野市)
虫倉山山頂 山頂の三角点

<参考資料> 虫倉山登山記
虫倉山は、上水内郡小川村・※中条村・※鬼無里村(※何れも登山当時の村名・以下同じ)に跨る標高1378mの山で、長野市と北安曇郡白馬村を結ぶ「オリンピック道路(県道長野白馬線)」からも望むことができる。6本ある登山道のうち5本は中条村に登山口が設けられており、毎年5月3日に行われる開山式には、県内外から400人近い登山者が、「星のきらめく公園」近くの不動滝コースを使って記念登頂を果たしている。
虫倉山の登山口は、村の最も北側を走る県道401号線(小川長野線)沿いに設けられている。長野方面からは、鬼無里村に続く国道406号線の「地蔵平入口」交差点を左に折れ、県道を経由するか、国道19号線の長野市信更町安庭地籍から県道白馬長野道路(オリンピック道路)に入ろ中条村を抜けるか、国道19号線の「笹平北」交差点でバイパストンネルに入らず、笹平地籍を経て県道31号線(長野大町線・旧道)・県道452号線(古屋敷境ノ沢線)を経て県道 401号線に入ることとなる。どのルートを辿っても、県道401号線には出なくてはならず、どれも道路幅が狭いので運転には十分注意が必要。
登山口は、中条村内に5本あり、先輩諸氏の話では、何れも独特な持ち味があるという。一般的なものとしては、梅木鉱泉に近い「岩井堂ルート」、子育ての神様として信仰を集める虫倉神社からの「さるすべりルート」、星のきらめく公園に行く途中の不動滝から登る「不動滝ルート」がよく利用されている。「さるすべりルート」は尾根伝いに急登が続き、最短ルートではあるが難儀とのことなので、ここでは、ファミリー向けの登山道として使われる「不動滝ルート」を中心に紹介する。
「不動滝コース」からの所要時間は、およそ一時間半。稜線までは若干の急坂があるものの、以降は比較的なだらかで、それほど難儀なコースではない。途中には東屋もある。
登山口は、昔の水車小屋を再現した「太田の水車小屋」の西側にある三差路を山側に進む。幅約1.5車線ほどの舗装道路を進むと駐車場。約3~4台の駐車ができ、転回も可能だ。ただ、この道は土砂崩落に伴なう工事が時々行われているようなので、通行の可否を確認しておいたほうがよいだろう。
登山口に車を停め、脇から続く砂利道を進む。ほどなく、不動滝が左に現れ、眩しいほどの緑のなかで清涼な音を立てている。登山道は、滝の上流を沢沿いに進んだ後、これを渡って稜線に向かうこととなる。
しばらく歩くと正式な登山口がある。入口には、登山計画書に代えて、登山者の名前・住所・連絡先・入山時刻・下山時刻・感想を自由に書き込めるノートが置かれている。しかし、最近は慣れや面倒と言った理由で「登山計画書」を提出しない登山者が多いという。山の大小を問わず、自分の所在を明らかにしておくことは重要なのことかと思うが、如何なのものだろうか。
ノートには、県内外から訪れた登山者らが、思い思いの言葉を書き綴っていた。「信州百名山」制覇を目指す単独者や、夫婦や子連れで山登りを楽しむファミリー、会社の登山同好会など、年齢層も幅広く、虫倉山が誰からも親しまれていることがわかる。
ところが、ぱらぱらと捲るうちに、やや心配な記述があらわれた。それは、おととい(8月11日 )山頂まで行った登山者が残したもので、「山頂直下に熊発見!登山者の方はご注意を!」と記されていたのだ。その後、このコースから登った人はいなかったようで、ノートにはその後の記述がなかった。山菜取りが好きな叔父は、よくザックに熊除けと称して「爆竹」を忍ばせていたが、そのようなものなど当然持ち合わせていないし、しかも単独行、さてどうするか迷ってしまった。ザックをかき回すと、偶々お守りに付いている小さな鈴が二つでてきた。どの程度の効果があるのかわからないが、熊除けには「鈴」を鳴らしながら行くと良い、という話をたびたび聞く。これをザックに取り付けると、ほどよく「チリン、チリン」と音を立てた。「こんなんでいいのかな?」などと、少々不安ではあったが、他に方法が無かったので、この音だけを頼りに登ってみることとした。 
辺りを警戒しつつ、ゆっくり沢沿いの道を進む。そこそこに整備はされているが、沢を渡る手前の一ヶ所のみ、崩落(雨で登山道が流されてしまった)場所があった。それほど危険といったものではないが、少々足場が悪いので注意したほうがよいだろう。
沢を渡ると、幾分急坂が続く。いかにも「熊」が現れそうな笹薮の中のジグザグを淡々と登るわけだが、早くこの場を離脱したいことばかり考えているせいか、いつもよりペースが速いように感じる。「ぜえぜえ」いいながら30分ほどで「金倉坂」に到着。大小の石が上部からごろごろと転がりだして堆積しているだけのものなのだが、コース中ここだけに見られる面白い現象だ。「金倉坂」と名を付けたことには、どんな意味があるのだろう。
「金倉坂」を過ぎ、幾度かジグザグを繰り返すと、「天神城コース」との分岐となる。このコースは、信濃三十三番札所の第三十一番目、乳出し観音の伝説が伝わる「廣福寺」が登山口となるもので、途中、柏鉢城跡を経由してここに至っている。利用する登山者もあるようだが、道の状況からすると、「不動滝コース」からのもののほうが明らかに踏み固められている様であった。
「天神城コース」との分岐を過ぎると、次ぎの分岐までは傾斜も緩やかになり、息が切れることも無くなる…、はずだったが、ここで思わぬ「落し物」を発見してしまう。それは、人間さまと変わらぬ大きな糞が、登山道の中央に落ちていたのである。それも、ハエが止まっているというのだから、かなり鮮度の高そうな「ブツ」。「熊の話はほんとうかもしれない…」。そう考えたら、やはり恐くなって、再びここでペースを上げ、「ぜえぜえ」いいながら笹薮を抜けることとなった。(写真を撮っておけばよかった、と今になって思うのだが、なにしろこの場を離脱することばかり考えていたので、残念ながらお見せできる資料はない)
次の分岐は、小川村日本記からの登山道と山頂へ続く道との三差路。「不動滝」からは、ここを直角に曲がり、右側の稜線を歩くことになる。少々急坂ではあるが、ほどなく東屋に到着するのでがんばりたい。ここでようやく展望が開け、眼下には県道白馬長野道路(オリンピック道路)に沿って中条村、小川村、美麻村、その右側には雄大な北アルプスの山並みを望むことができるようになる。
ここから山頂までは、稜線沿いを歩くことになる。多少のアップダウンがあるものの、ゆっくり歩けばそれほど気になるものではない。ただし、両側は崖になっているので注意すること。
しばらく歩くと「シラカンバ」の木があった。公園の街路樹としておなじみの「白樺」のことだが、山登りをしていて出会うのは、親戚の「ダケカンバ」の方が多いらしい。いずれにせよ、「シラカンバ」がここにあっても別に珍しいことではないわけだが、たまたまこの日は、仏(ほとけ)様をお迎えする「お盆の入り」。各家庭では、玄関前(お墓)で「シラカンバ」の樹皮(カンバ)を炊いて亡くなった親族をお迎えすることになっている。ところが、この時期になると、何処かから訪れた業者が勝手に林に入り込み、この「シラカンバ」の樹皮を剥いでいくのだという。販売価格などしれたものだが、アルバイト気分ででもやっているのだろう。仏(ほとけ)様をお迎えするものが「盗品」だった…、と知ったら購買者もなんだか心苦しい。
などなど、考えながら歩くと、やがて登山道の中央に大きな切り株。「おっと危ない!」と思いながら坂を上がると、いきなり頂上にでる。(大きな切り株があったら山頂も近い、と覚えておこう)
山頂は南斜面にいくらかの余裕があり、その向こうは崖(さるすべりコース)。そのためか、立ち木がないので眺望は抜群だ。ただ、ひとりだけだとかなり広く感じる山頂も、多人数ならちょっと狭いかも…。「400人近い登山者が訪れる開山祭の時などは、ゆっくり昼食を取るところまではいかないだろうな」と要らぬ心配をしながら、とりあえずお決まりの写真撮影を始める。この日はあいにくの曇り空で、爺ヶ岳や鹿島槍ヶ岳などの北アルプスは望めなかったが、南から東(長野市方面)にかけてはそこそこの眺望が得られた。
 虫倉山から続く山襞が途切れたところに土尻川、その向こうに中条村の町並みが点在しているのがわかる。左右に横切る白い線は「長野白馬オリンピック道路」だ。この道路沿いにある「道の駅 パークライン中条」の建物も肉眼で確認できるので、これを目印にお目当ての景色を楽しんでみよう。
山頂には、標高1378mを示す標示柱、その向こうにはお決まりの方位盤があるが、変わったところでは、望遠鏡メーカーからの寄付という説のある「望遠鏡」が備えつけられていた。何故かレンズにキャップがはめられており片方側しか覗くことができなかったが、「パークライン中条」に出入りする車がはっきり確認できるほどの精度。ぜひお試しあれ。
山頂では「不動滝コース」以外からの登山道すべてが一堂に会する。つまり、来たルートを戻るもよし、登ってきたルートとは別のルートを辿るもよし、楽しみかたに尽きるところはない。
なかでもベテランの方々が好んで利用するのが、すでに「虫倉山へのアクセス」の欄で紹介した「さるすべりコース」だ。麓の虫倉神社脇から続くこの登山道は、ナイフの刃先を辿るかのように切り立った崖上を頂上に向けて一気に登るもの。虫倉山への最短コースとして知られている。「お~っ」と思わず声が出てしまうほどの急な坂が、林の中に続いているのがわかる。もし興味があるようならチャレンジしてほしい。(保証しないけど…)

最後に余談ではあるが、管理人がこの山の存在を知ったのは、長野市内の土砂崩落について調べている中で、資料として提供された「むしくら日記」からだった。これは、御開帳で賑わう善光寺を襲った「善光寺大地震」(弘化4年)について記したもので、長野市周辺や上水内郡内の被害状況を松代藩がまとめたものだ。
なかでも、西山地区の被害は甚大だったらしく記述も多い。とりわけ長野市信更町と上水内郡信州新町(※現長野市信州新町)との境で起きた虚空蔵山の崩落については、堰き止められた犀川が地震発生から数日後に決壊し、怒涛の如く川中島平を襲った報告については、決壊に至るまでの経過がことこまかく記しており、今日の治水工事や災害防止等の対策においても参考となる貴重な資料として扱われている。隣村にあたる中条村でも地震による土砂流失があり、その痕跡は現在も所々に見られるという。
このようなことから、松代藩がまとめた報告書に「むしくら」という名称が使われたのは、おそらくこの辺りの被害が他地域に比べ際立っていたからと推測される。「虫倉山」の歴史は、「信州百名山」として知られる以前から注目されていた山なのである。 
(掲載の画像は「 MINOLTA Dimage V 」35万画素デジタルカメラで撮影しました)

 
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