管理人の思いつくまま、気の向くまま、長野県内の町や村の話題を取り上げています。
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JR京都駅から地下鉄・叡山電車を乗り換えおよそ1時間ちょっとの場所に、牛若丸が天狗と修行したという伝説が残る鞍馬寺と、京都の奥座敷として知られる貴船神社があります。
鞍馬寺( Wikipedia )は、宝亀元年(770)、鑑真和上の高弟・鑑禎(がんちょう)上人が毘沙門天を祀ったのがはじまりとされ、その後、造東寺長官・藤原伊勢人が堂塔伽藍を建立し、以降、皇室・幕府から庶民に至るまで幅広い信仰を集めてきました。
鞍馬山の西側にある貴船神社( Wikipedia )は、京都の水源を守る神様として古くから信仰され、最近では平安時代の歌人・和泉式部の夫婦復縁を叶えた逸話から「縁結び」の神様として、女性参拝者の人気を集めています。神社前を流れる鴨川の清らかな流れの上で涼みながら旬の味を堪能する「川床(ゆか)」もグルメファンとしては押さえておきたいポイントかもしれません。
今回の旅は、叡山電車鞍馬駅から、急峻な坂を一歩一歩踏みしめ鞍馬寺を参詣し、さらに急勾配の「木の根道」を通り、貴船神社の至るルートを辿ってみました。9月とはいえ、残暑厳しい京都のこの日の最高気温はナント!35度。望むつもりもなかった修行を強いられる、それはそれは厳しい山行となりました。
(写真:総本山鞍馬寺 本殿金堂=平成25年9月14日午前撮影、640×480拡大可能)
<参考HP>
・ 京都観光オフィシャルサイト 京都 Navi
http://kanko.city.kyoto.lg.jp/
・ 京都観光サイト KYOTOdesign
http://kyoto-design.jp/
・ 鞍馬山・鞍馬寺 休日の癒し
http://www.kuramayama.net/
・ 叡山電車
http://eizandensha.co.jp/
天狗伝説の鞍馬から京の奥座敷貴船へ 叡山電鉄鞍馬駅周辺 (平成25年9月14日) |
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叡山電鉄鞍馬駅 | 京都電燈デナ21形電車 |
鞍馬といえば天狗 | 鞍馬寺の門前町 |
<参考資料> 京都電燈デナ21形電車
この電車( Wikipedia )は当社の前身京都電灯と鞍馬電鉄の両社が、昭和三年鞍馬線の開通に備えて共通設計した車両で、昭和四年八月に就役しました。
以来平成六年十一月に引退する迄の六五年間に二一七万粁余を走行し、沿線の皆様をはじめ多くの鉄道ファンに親しまれて来ました。
最盛期には一〇両の仲間がいましたが、この車両を最後に姿を消しました。
ここに、この車両の一部を保存展示し、当社の歴史にその名を留めたいと思います。
(叡山電車鞍馬駅横に設置されている案内板から)
<参考資料> 鞍馬山・僧正が谷の天狗
精進料理専門店 雍州路 http://www.yoshuji.com/ |
天狗は古くから山岳信仰とかかわりがあり、修験者が守護神として祀っていたが、中世以降山伏の堕落もあり天狗や妖怪や「魔」とみなす風潮も生まれるなど、時代とともに姿やイメージも変遷していった。本来の天狗とは、山に宿ると考えられる「精霊」で、姿をみせない神秘的存在であろう。
鞍馬・比叡・愛宕・飯綱・白峯・大峯・大山・彦山など全国各地の霊山には天狗伝承があり、また大天狗・小天狗・鳥天狗・木の葉天狗などの階層もつけられているが、なかでもここ鞍馬山の大天狗は「僧正坊」と呼ばれ日本各地の天狗たちの総元締めとして、また僧正が谷は総本山ともいえる場所の一つとして語り継がれている。
(叡山電車鞍馬駅前の設置されている案内板から)
天狗伝説の鞍馬から京の奥座敷貴船へ 総本山鞍馬寺 (平成25年9月14日) |
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鞍馬寺 | 仁王門 |
鞍馬山ケーブルカー | 多宝塔 |
本殿金堂(パワースポット) | 奥の院へ |
冬柏亭 | 義経公息つぎの水 |
大杉権現へ | 義経公背比べの石 |
僧正ガ谷不動堂 | 義経堂 |
木の根道 | 奥の院魔王殿 |
<参考資料> 鞍馬寺
奈良・唐招提寺の開山鑑真和上の高弟、鑑禎上人が、宝亀元年(七七〇)、鞍を負った白馬の導きで当山に至り、毘沙門天を感得して草庵を結んだのが始まりである。
延暦十五年(七九六)には、藤原伊勢人(いせんど)が王城鎮護の道場として伽藍を造営し、爾来(しらい)、衆庶の信仰を集めてきた。
現在は鞍馬弘教(くらまこうきょう)の総本山であり、宇宙の大霊・尊天を本尊とする信仰の浄域である。
山の政令である天狗が住む山としても有名で、貴船に続く参道には、豊かな自然の中に、牛若丸(源義経)ゆかりの「息次ぎの水」や「背比べ石」、枕草子に記された「九十九折(つづらお)り」などの名所古跡が散在し、多くの文学作品にも登場する。
「初寅大祭」や「竹伐り会式」など由緒ある年中行事も多く、春の花に始まり、夏は全山緑に包まれ、秋は紅葉の彩り、冬は雪景色と四季折々の風情ある佇まいは、訪れる人々の心の安らぎを与えている。
(京都市設置の案内板から)
<参考資料>
鞍馬寺 仁王門
寿永年間(一一八二~一一八四)に建立されたが、明治二十四年に炎上したので、明治四十四年に再建され、更に昭和三十五年に移築修理が加えられた。向かって右側の扉一枚は寿永の頃のものである。仁王像は湛慶作と伝えられ、明治の再建時に丹波よりお移しされたという。
鞍馬寺 寝殿
この寝殿は、大正十三年に木曽の御料林の檜杙の御下賜を得て、平安時代の寝殿造を忠実に型どって建立され、同年貞明皇后さまが行啓された折、ご休息された建物である。
昭和四十一年に一部増改築され、今は毎年八月一日より三日間奉修される「如法写経会」の道場となっている。
冬柏亭(とうはくてい・与謝野晶子先生書斎)
与謝野家は、昭和二年に、当寺の東京市荻窪村(杉並区荻窪二ノ一一九)へその居を移した。広い屋敷の中には、「采花荘」と呼ぶ日本屋と、「遥青書屋」という大きな洋館があった。
この二つの建物の間に、「冬柏亭」と呼ばれる書斎が、晶子先生の五十の賀のお祝い(昭和四年十二月)に、お弟子さんたちから贈られた。それが完成したのは昭和五年三月である。
晶子先生の没後、昭和十八年十月に、冬柏亭は、門下生の岩野喜久代氏によって、大磯にある氏の住居へ移された。
それが岩野氏のご好意から、さらに鞍馬山に移築されたのは昭和五十一年四月のことで、同門の信楽香雲先代管長とのご縁によるものである。
(寄贈された関係資料は、霊宝殿に収納展示されています)
何となく 君にまたるる ここちして
いでし花野の 夕月夜かな 晶子
遮那王が 背くらべ石を 山に見て
わがこころなほ 明日を待つかな 寛
義経公息次ぎの水
牛若丸が、毎夜奥の院増正が谷へ剣術の修行に通ったとき、この清水を汲んで喉をうるおしたといわれる。八百四年後の今も湧きつづけている。
義経公背比べ石
遮那王と名のって十年あまり鞍馬山で修業をしていた牛若丸が山をあとに奥州平泉の藤原秀衝の許に下るときなごりを惜しんで背を比べた石といわれる。波乱に富んだ義経公の生涯は、この石に始まるといえよう。
遮那王が 背くらべ石を 山に見て
わがこころなほ 明日を待つかな 与謝野 寛
謡曲「鞍馬天狗」と僧正ヶ谷
謡曲「鞍馬天狗」は、源義経幼時の武勇説話を現代物に脚色した曲である。
鞍馬山の東谷の僧が、西谷の花見の招きを受けて修行中の稚児平家の公達や牛若丸を連れて出かけたが、見知らぬ山伏が来たので気を悪くして帰ってしまった。ただ一人残っている牛若丸の素性を知り憐んだ山伏は諸所の花の名所を案内し「自分は大天狗である。平家討滅の望みの達せられるように兵法の秘伝を授けよう」といい、翌日からのはげしい修業の末、約束の如く兵法を授け再会を約し大天狗は立ち去ったという豪壮な物語である。
僧正ヶ谷は牛若丸が天狗僧正坊から武芸を習った処で、老杉高く聳え、巨根地を這って昼なお闇く神秘感をただよわせている。
(謡曲史跡保存会設置の案内板から)
極相林
裸地や、山火事・伐採などで樹木を失った土地には、はじめに光を好む草が生え、ついでマツやナラのような陽樹が入りこむ。その日陰にはシイやカシなどの陰樹が生え、陰樹が成長して陽樹を追いやる。すると最後に陰樹だけの林となり永く安定する。これを極相林という。
鞍馬山では、このあたり一帯が極相に達した森である。ウラジコロカシ・ツクバネガシ・シラカシ・アラカシ・カゴノキ・サカキ・ツバキなど暖地性の照葉樹やツガ・モミなどの針葉樹が中心となり、林内にはそれらの若木が育っている。このような森ができるまでには少なくとも二百年から三百年の歳月が必要だと考えられている。
(鞍馬山自然科学博物苑設置の案内板から)
義経堂
歴史には文治五年(一一八九)四月、奥州衣川の合戦にて自害したと伝えるが、義経公の御魂はこの山におわし遮那王尊として護法魔王尊の破邪顕正のお働きを助けておられるという。
この義経堂には遮那王尊をおまつりする。
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